耐震補強事例(2) ー名鉄跨線橋の橋脚補強ー
岐阜県各務原市にある跨線橋です。1971年に完成したコンクリート床版橋で、中間に橋脚が10基あります。
1995年の兵庫県南部地震からまもなく「「兵庫県南部地震により被災した道路橋の復旧に係る仕様」の準用に関する参考資料(案)」((社)日本道路協会)が刊行され、橋脚補強工法の検討・設計方法が確立されました。また、その後各地で勉強会が催され、標準設計図面の開示、設計・施工方法の周知がなされました。
本橋の耐震補強はその直後に設計・施工された、橋脚鋼板巻立ての中では初期のもの(1996年10月完成)です。
外見からは全く分かりませんが、地面近くのコンクリートの中には巻立て鋼板と連結して橋脚の基部に定着させるアンカーが入っています。これにより、橋脚の柱の中間だけでなく柱の根元での損傷も防止する構造となっています。