耐震補強事例(1) ー隅田川人道橋の落橋防止システムー
本橋は東京・隅田川の人道橋です。1985年に完成した鋼箱桁橋で、上空から見た形が両岸を跨ぐX字形となっているのが特徴です。
ここは公園の中に立地する橋梁で、花見のシーズンにはとても賑わいます。またドラマのロケ地などとして有名な場所でもあり、補強に当たっては景観を極力損ねないことと、両岸の歩道部を通行する歩行者の安全のため、突出したものを設けないことに留意しております。
橋台部には、落橋防止システムとして、変位制限構造(アンカーバー式ストッパー)と落橋防止構造(PCケーブル)を取付しております。一部既設のコンクリート壁を撤去し、PCケーブル取付用スペースを生み出しています。
PCケーブルとアンカーバー(アンカーバーは桁に隣接するコンクリート台座に埋込み)
橋脚部は上部工が連続構造となっているため、変位制限構造(鋼製ストッパー)を箱桁の内面の補強とともに設置しております。
橋脚部の鋼製ストッパー(桁の下面に取り付けられている)